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救急外来の看護師の勤務体制、「当直」と「夜勤」の違いってなに?
救急外来の看護師に興味があって勤務形態を確認していると、様々な働き方がありますよね。
看護師なので大体の病院が不規則勤務だということは理解していると思いますが、「当直」と「夜勤」の違いって分かりますか?
「どちらも夜間に病院にいるから同じじゃないの?何が違うんだろう?」と感じる人もいると思います。
よく分からないまま働くことになると、「こんな働き方なの?思っていたのと違う!」と感じる可能性もありますよ。
「当直」と「夜勤」に関する手当や業務内容など、双方の違いについてお伝えします!
目次 [目次を隠す]
救急外来の看護師における「当直」と「夜勤」の違い①=労働基準法においてそもそもの位置づけが違う
救急外来の看護師における「当直」と「夜勤」の大きな違いは、法定労働時間内の勤務として認められているかいないかによります。
「当直」は法定労働時間外の勤務とされており、夜間の救急搬送に備えて待機しているということになります。
つまり、何かあったときのために病院内に待機しているということですね。
夜間の救急搬送件数は少ないが、搬送されることもあるからその時のために備えておこうというような救急外来の病院が多いです。
一方「夜勤」は、法定労働時間内勤務なので、実務労働(週40時間以内)として扱われています。
夜間でも救急搬送を積極的に受け入れているような病院やER型救急外来では、「夜勤」体制がとられている病院が多いです。
ちなみに、「当直」と「夜勤」は、法的に位置づけが違うだけということではありません。
「当直」に関しては、法定労働時間外という扱いのため、勤務業務内容についても「夜勤」と比べて制限があります。
「当直」と「夜勤」の業務内容
「当直」の業務内容として労働基準法で以下のように定められています。
(医師、看護師等の宿直の許可基準)
1 通常の勤務時間の拘束から完全に解放された後のものであること。
2 夜間に従事する業務は、一般の宿直業務以外に、病室の定時巡回、異常患者の医師への報告、少数の要注意患者の定時検脈、検温等特殊の措置を必要としない軽度の、または短時間の業務に限ること。(応急患者の診療または入院、患者の死亡、出産等があり、あるいは医師があらかじめ命じた処置を行わせるなど昼間と同態様の労働に従事することが常態であるようなものは許可しない。)
3 夜間に充分睡眠がとりうること。
4 許可を得て宿直を行う場合に、2のカッコ内のような労働が稀にあっても許可を取り消さないが、その時間については労働基準法第33 条、第36 条による時間外労働の手続を行い、同法第37 条の割増賃金を支払うこと。
つまり、寝られることが前提の業務のみであり、電話対応や定時巡回など以外の日常業務は法的に認められていません。
しかし、救急搬送がある場合、急患の対応や処置介助など、通常の勤務同様の仕事内容が求められます。
救急搬送された患者の対応などをした時間分は、「時間外労働をした」という扱いになり、割増賃金が支払われることになるのです。
ちなみに、仕事内容に関しては「救急外来で働く看護師の仕事内容をのぞいてみよう!(リンク)」を参考にしてみてくださいね。
「夜勤」に関しては、法定労働時間内勤務なので、業務内容としては日勤と大きく変わりがありません。
昼間働くか夜間帯に働くかの違いと言えるでしょう。
救急外来の看護師における「当直」と「夜勤」の違い②=手当が違う
救急外来の看護師における「当直」と「夜勤」では、支払われる手当が違います。
上記で説明したように、「当直」は睡眠ができる前提の勤務なので、夜勤手当より少なく設定されています。
日当の約3分の1以下にならないように規定されています。
病院や地域によっても違いはありますが、1回平均3,000円~6,000円程度と言われています。
さらに、急患や救急搬送があれば、時間外手当として加算されることになるのです。
ちなみに、当直中に1回程度救急搬送があると、以下のような時間外手当が加算されることになります。
※時給1500円、1回の救急搬送患者対応2時間程度で計算※
1,500円×2時間×1.25(時間外手当割増)=3,750円
上記の当直手当と合わせると6,750円~9,000円手当が出ることになりますね。
補足ですが、「当直」は週1回が限度とされているため、多くても月4~5回が限度となります。
一方、「夜勤」では夜勤手当が支払われます。
22時~5時の勤務分は深夜割増手当てとして、25%増しで支払われる決まりとなっています。
日本看護協会によると、三交代の準夜勤務手当の平均は4,190円、深夜勤務手当の平均は5,259円であり、二交代制夜勤手当の平均は 10,859 円と言われています。
以上のことから「当直」と「夜勤」の月平均の手当を比べると
このように、「当直」と「夜勤」では、同じ時間帯に働いても、「当直」は業務内容が軽度なこと・待機要員という扱いになるので、手当に差があることになります。
夜勤や当直回数によって金額に差は出ますので、参考にしてみてください。
救急外来の看護師における「当直」と「夜勤」の違い③=どちらの働き方を選択するか悩んだときに、注意してほしいこと
救急外来の看護師における「当直」と「夜勤」の違いについてお話ししましたが、「睡眠がとれることが前提の勤務なら当直がいいや」とか「手当が手厚いから夜勤の方が良いなぁ」と感じた人もいるかもしれません。
しかし「当直」と「夜勤」は、単に手当や睡眠時間の違いだけではないので、注意が必要なのです!
最初にお伝えしたように、「当直」は法定労働時間外の勤務とされているため、労働基準法の週40時間労働に含まれません。
つまり、当直をしている時間は労働時間とみなされていないのです。
その上、「当直」は睡眠ができる前提の勤務とされているため、病院によっては翌日の日勤に差し支えないという考えのもと、当直明けのまま日勤勤務となることがあるのです。
さらに言えば、日勤・当直・日勤というシフトを組まれる病院もあります。まれですが。
ここまでいくととてもハードな職場ですね。
でも、このようなシフトで当直中が大忙しだったらどうでしょう?…考えただけでぞっとしますね。
こんなブラックな看護師求人を避けるためにも、当直勤務がどのようなシフトで組まれる救急外来なのか確認する必要がありますよ。
まとめ
救急外来の看護師における「当直」と「夜勤」の違いについてお話しましたが、いかがでしたか?
両者の違いを理解したうえで、自分にあった働き方を見つけてくださいね。
当直制や夜勤制の救急外来で働きたいと考えているなら、転職サイトがおすすめです。
担当コンサルタントと相談できるので、シフトの組み方や当直や夜勤の細かい条件も確認することができますよ。
執筆者情報
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